【平家にあらずんば人にあらず】平清盛ではなく弟が言った言葉だった!

平安時代
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平氏と源氏の関係はとても有名ですね。

倒し倒されの永遠のライバルのような関係です。

 

そして、源氏を倒し、平氏全盛期を作ったのが平清盛(たいらのきよもりさん

その時の言葉でとても有名なのが「平家にあらずんば人にあらず」です。

 

本当に言葉の通りなのであれば、平家の繁栄とおごりが同時に表されていますね。

 

今回は、この言葉がどういった意味で、どういった時期に発せられたものなのか紹介していきます。

 

実は、平家のリーダー・平清盛さんが言ったのではないというのもあまり知られていないのでは?

 

※歴史上のことなので諸説あります。

 

この記事のあらすじ

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「平家にあらずんば人にあらず」の頃はどんな時代?

1153年平家のリーダーになった平清盛さん。

その3年後の保元(ほうげんの乱」

さらにまた3年後の「平治の乱」で勝ち続ける清盛さん。

平治の乱では永遠のライバルである源氏を滅亡させます。

 

平家は武士のTOPとなり、朝廷を掌握し、武士が政治を行う礎を築こうとしていくのです。

のちの鎌倉幕府から江戸幕府までが武士政治の時代ですね。

幕末に起こった有名な「大政奉還(たいせいほうかん」とは、それを朝廷に返したことなのです。

 

 

 

そしてついには、武士として初めて太政大臣(だじょうだいじんに任命されます。
太政大臣とは、「太政官(だじょうかん」という最高国家機関のリーダーですね。

さらに、自分の娘を天皇に嫁がせたり、中国の宋と貿易を成功させ莫大な富を得るのです。

まさに「平家黄金時代」

 

この頃に言われたのが、「平家にあらずんば人にあらず」なのです。

 

 

「平家にあらずんば人にあらず」はそのままの意味?

「平家にあらずんば人にあらず」は現代語で分かり易く解釈したもので、平家物語に記されている文は、「此一門にあらざらむ人は皆人非人なるべし」です。

 

単純にそのままの解釈では、平家の人々のおごりを象徴するかのようなセリフであり、それほどまでに平家の力は壮大なものだったという表れなのでしょう。

 

しかし、本当はそこまでの意味は無く、もっと軽い言葉だったのではという解釈もあります。

この「人非人」「宮中で出世できない人」という意味があり、それを当てはめると、「平家でなければ、官職に就けても出世は出来ないよ!」ということです。

 

こう聞くとかなり言葉の重さは変わってきますよね。

ていうか全く意味が違いますね。

 

 

平清盛の言葉ではなく、義弟・平時忠の言葉!

平時忠(たいらのときたださんとは、は平家リーダー・清盛さんの継室、しかも後白河上皇(ごしらかわじょうこうの妃ということで、結構な発言力を持ち、出世もどんどんしていったお方です。

 

目的の為なら手段を選ばないような豪胆な一面もあったり、政界に幅広い人脈を作っていくようなまさしく政治家になるために生まれてきたようなお方ですね。

 

さらにこの人は、3度も失脚し流罪(るざいになってはまた舞い戻り出世を繰り返すような忙しい人生を歩んでいるのです。

何の罪かというと、天皇に対して呪詛したという物凄い理由ですからね。

 

その後、平氏は源氏に壇ノ浦(だんのうらの戦いで敗れ、滅亡することになるのです。

しかし時忠さんは、自ら三種の神器である「神鏡(しんきょう」を守ったということや、平氏を滅ぼした張本人である源義経に娘を嫁がせるなどして減刑を嘆願し、その後も生き延びているのです。

源氏に滅ぼされる前に、法皇が神器の返還を時忠さんにするのですが、使者の顔に焼印を押し付けて追い返したという逸話まであります。こうなることを予測していたのでしょか。

 

他の平氏たちは、壇ノ浦の戦いの後、海に身を投げたり、源氏に捕まり死罪を言い渡されたりしますが、時忠さんは能登国(のとのくに(石川県)に流罪にされてはしまうのですが、死罪は免れました。家族さえも無事なんです。

「平家以外は人ではない!」と言った張本人なんですけどね。

 

 

 

 

まとめ

「平家にあらずんば人にあらず」とは少し、現代語訳が大げさにしてしまったのではないでしょうか。

 

もちろん平家の栄華は真実でありますし、こんなことを言ってしまうほど調子が良かったのでしょう。

しかし、この発言からたった10年後には源氏に滅ぼされてしまうのですがら、あまり調子にのるのはほどほどにしておきたいものですね。

 

 

 

 

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コメント

  1. 梅田玲奈 より:

    私は平家の一門の出ではないですが、現代でも、平家筋の子孫たちはそう思っているようです。

    現代において言えば、「人権無視」ですから。

    明治期以降の法律にも触れる考え方です。

    このような考え方は現代社会に於いて、非常に誤っています。

    この言葉を教科書から抹殺するべきです。

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